目的が何かがわからなくなる
何かに言及するとき。プレゼンで説明するときから事業のコンセプト、問題の発見や解決など、ともするといったい何のためにやるのかという「ゴール」があやふやになることが多いです。
それは「目的」が何かが曖昧になってしまい、今やっていること、やろうとしていることの意味がぶれたり、よくわからなくなってしまうからです。
それは、それを行っている途中で、目的よりも手段に意識が向かってしまうから、というのが一つの理由と思っています。
「これが誠意なんだ」
やっていることに対し、そもそもの目的が何だったかがわからなくなる。
支援先の企業で、EC事業を展開しているなかで、BtoBのWeb化を進めているところがあります。
その事業部内で、取引先にWeb化をお知らせするという書面の内容です、と見せてもらった内容が
「昨今のコロナ禍やウクライナ戦争などにより・・・・弊社も合理化を図りましたがこれ以上の合理化は無理と判断し・・・既存取引を取りやめることに・・・」
という、ほぼ倒産、告別式の案内という内容の書面でした。
「すいませんこれはどういうことです?」と問うと、書面を作成した担当者は不在とのことで、
「その担当者から聞いた内容ですが・・・」
と言い、その内容が
「これを出すことが誠意なんです」
とのこと。ただ一部揉めているとのことで、その揉めている内容というのが、誰の名前で出すのか?ということらしい、とのこと。
こちらが必死で事業を進めているというのにいったいどういう目的で何を実施しようとしているのかと聞いても、これが誠意の示し方なんですとのことだったので、
「これを出して何がうれしいんですか?」
と問うと、誰も何も答えられませんでした。
「なにがうれしいのか」という問い
これを受け取った顧客は何がうれしいのか?というと、何もうれしくない。
顧客が何もうれしくないことを何故するのか?
顧客がうれしいことはと問うと、Web化でいつでも取引ができ、商品も詳しくわかり、いつでも問い合わせや発注も可能でいいことづくめですよね?と。
じゃあそれを伝えることで顧客はうれしいですよね、ということで、通知内容を全く変更しました。
「何がうれしいのか」という問いは施策の品質チェック
「何がうれしいのか」という問いは、マーケティングにも事業推進においても重要です。
今やっていることは何がうれしいのかと確認することで、見失いがちな意図や目的を再確認ができ、より本質にせまることが可能になります。
参考サイト
「何がうれしいのか」という問いは数学を学ぶための大切な武器(学ぶときの心がけ)