自分や相手を「減点」しない

まずは自分を「減点」しないこと

人は、特に日本人は、「できない面」に目を向けて、厳しく評価する傾向があります。

・何かをしようとして、なかなかできない

・うまくいっても、あまり喜べない

・先にいろいろ考えてしまって、行動できない

・すぐに謙遜してしまう

・他人と比較してしまう

自分自身の「できない面」に無意識に重きをおいてしまうので、新しいことに取り組めなかったり、自分自身を過小評価したりして、自縄自縛になってしまいます。

まずは、自分自身に対して減点主義をやめましょう。

よく、「バカになれ」と言う人がいます。

これは、やる前から批判を恐れ、やること自体をやめてしまうことに対して「バカ」になることで、批判されることを考えないようにすることです。

とにかくなかなかやることができない理由、新しいこと、人と違ったことをすることができない理由が

批判を恐れる

からです。

なぜほめることができないのか

日本人は、特に組織の中で上司から部下に、人をほめることがなかなかできない人がいます。ほめることについて強い抵抗があります。ほめても、ただ行動や結果などをほめるだけにすることはできず、なにかさらに指摘をしてしまいます。

なぜほめることに抵抗があるのか。

・そもそも仕事はできて当たり前(性善説)

・悪い部分を指摘することだけで良い

・ほめればつけあがる

・ほめ方がわからない

・ほめることは「幼稚」だと思っている

・ほめることが子どもを甘やかすように考える

もともと学校教育でも、「できていない部分」を指摘する教育です。

日本の学校では、間違えたところに赤ペンで「バツ」をつけ、指摘をすることが指導になっています。

100%できてあたりまえ。

できないと「罰」をうける。

できない点に「バツ」→「バツ」の部分を改善するために頑張る→「バツ」をつけると本人が良くなる

ということから

「罰」を与える→本人が良くなろうとするモチベーションになる

となってしまっています。

現実が、罰をうけることでどんどんモチベーションがなくなっているにもかかわらず、この考えが無意識に存在しているので、変わりません。

減点主義は指摘、加点主義は感謝

学校教育にもあるとおり減点主義は、指摘をして相手を改善しようとします。もともと完璧であるところに、できない部分があれば「罰」をあたえ完璧にしようとすることが、減点主義の考え方です。

減点主義で改善することもできます。

ただ、経験上減点主義だけで頑張っているひとも、いつかは限界が訪れ、燃え尽きてしまいます。

加点主義は、感謝です。

加点主義では、相手がしてくれたことに、素直に感謝することです。

それを、まずは自分自身にむけてみましょう。どんな小さなことでも、行動をおこしたことを良いことと認め、そして自分自身を認めることで、気持ちのベクトルを前向きにすることができます。

自分自身を認めることで、相手に対しても、小さな行動について感謝するポイントに気づけるようになっていきます。

ポジティブなフィードバック、相手に感謝やほめることを心理学用語で「正の強化」と呼びます。

自己啓発で、自分に「ありがとう」といってみようというお話もあります。

まずは自分自身に対して加点主義に「正の強化」を行い、それから他の人にたいしても同様に「正の強化」となることを伝えていくことで、気持ちに良い循環を生むことができます。

 

 

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